薄毛治療の広告は「初月いくら」「全額返金」ばかり。どの薬が使われ、毎月いくらかかるのか分からない人向けです。
先に結論
- 薄毛の治療は多くが自由診療で、薬も費用も医療機関ごとに違います
- 日本皮膚科学会は、ミノキシジルの内服を「行うべきではない(D)」としています
- 申し込む前に、薬の成分名と、国内で承認された薬かを書面で確かめます
同じ「AGA治療」でも、中身は医療機関で違う
自由診療では、薬・組み合わせ・費用を医療機関が決めます。医療広告等ガイドラインは、自由診療の紹介に4つの記載を求めています(治療内容・標準的な費用・期間と回数・主なリスクと副作用)。書かれているかが、選ぶ目安になります。
学会の評価:内服ミノキシジルはD(行うべきではない)
日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」の推奨度です(A=強く勧める、D=行うべきではない)。
| 治療 | 男性型脱毛症 | 女性型脱毛症 |
|---|---|---|
| フィナステリドの内服 | A | D |
| デュタステリドの内服 | A | D |
| ミノキシジルの外用 | A(5%) | A(1%) |
| 自毛植毛術 | B | C1 |
| 成長因子の導入・細胞移植療法 | C2 | C2 |
| ミノキシジルの内服 | D | D |
- ミノキシジルの内服は国内で認可されておらず、薄毛の薬として認可している国もないとされています。むくみ・動悸など心臓や血管への副作用の記載があります
- フィナステリドとデュタステリドは、女性には行うべきではないとされています
- 女性の薄毛は、貧血や甲状腺の病気などほかの原因との区別が大切とされています
未承認の薬は、公的な救済制度の対象外
承認された薬を正しく使って重い副作用が出たときは、医薬品副作用被害救済制度があります。未承認の薬や、承認と違う目的の使い方は対象外です(医療広告等ガイドライン)。
「オリジナル薬」「複合薬」は、何がどれだけ入っているか、広告から分からないことがあります。
つまずきやすい5つ
- 初月の価格だけ見る:2か月目からの価格と、続ける期間の総額を聞きます
- 「全額返金保証」で安心する:効果がないと誰が・何で判断するか、条件を書面で確かめます
- 症例写真や口コミで決める:医療広告では体験談と誤解を招く写真が禁止です
- 成分名を聞かない:「発毛薬セット」では、承認された薬か分かりません
- 持病の薬を伝えない:飲み合わせの判断に使われます
特定のクリニックは勧めていません。根拠は日本皮膚科学会のガイドライン2017年版と、厚生労働省の医療広告等ガイドライン(令和8年3月30日改正の版)です。どの治療が合うかは診察で決まります。体の不調があれば皮膚科へ。
やることは1つ
カウンセリングの前に4つをメモし、答えを書面かメールでもらってください。
- 薬の一般的な成分名と、国内で承認された薬か
- 標準的な費用(診察料・検査料・送料を含む総額)と、続ける期間
- 主な副作用と、出たときの対応
- やめるときの手続きと、返金の有無